菱刺し

菱刺し猫のピンクッション。地刺し柄で綴る亀甲の持つ意味や派生文様

菱刺し猫ピンクッション
亀の甲羅に似ていることから呼ばれるようになった「亀甲」は、縁起が良い、喜ばしいことのしるしとして描かれる吉祥文様のひとつです。菱刺しの地刺し模様で施した「亀甲」をご紹介し、派生文様や意味について綴ります。

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亀甲文様の意味

六角形の幾何学模様である「亀甲」は、西アジアが発祥です。

飛鳥奈良時代に中国から日本へ伝えられ、縁起柄として独自に発達してゆきました。

亀の甲羅に似ていたことからこのような名前で呼ばれるようになりましたが、西アジアにおいては、亀ではなく、神秘的な意味を持つ文様として用いられていたようです。

亀の甲羅は崩れない六角形であることから、亀甲は「和を持つ」という意味や、亀の甲羅のように「かたく身を守る」という意味を持ちます。

「鶴は千年亀は万年」という諺もあるように、亀は「長寿の象徴」です。また、悪運を退け、金運や仕事運を高めるといわれます。

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派生文様

「亀甲」には、様々な派生文様がございます。

菱刺しの地刺し模様で施した「亀甲」の種類を一部ご紹介したいと思います。

亀甲繋ぎ

亀甲繋ぎ」は六角形の連続文様です。

 

菱刺し亀甲
こちらは地刺しのアレンジ模様です。

英語では蜂の巣「ビーハイヴ・パターン」と言います。

子持ち亀甲

子持ち亀甲」は、亀甲が入れ子状になっている文様です。

 

菱刺し亀甲
こちらは、部分的に入れ子状の亀甲を用いたアレンジ模様です。

使用糸は、オリムパス247番、Anchor862番、Anchor267番、Anchor0843番、Anchor261番です。

亀甲花菱

亀甲花菱」とは亀甲繋ぎの中に花菱を入れた文様です。

「花菱」とは四つの花びらで菱形を表したものをいいます。

 

菱刺し亀甲
菱刺しの地刺し模様「亀甲」です。

菱刺しで「亀甲」といいますとこちらの模様をさします。「亀甲花菱」のイメージですね。

こちらは、柿染めの糸で施しています。

 

菱刺し亀甲
泥染め糸で施した亀甲模様です。ランダムにピンク系や茶系、ベージュ系の色が現れる珍しい色の糸です。

一部反転模様となっています。見つけてみてくださいね。

毘沙門亀甲

毘沙門亀甲」とは、亀甲が三つ繋がった人のような形を基本とする文様です。

毘沙門天の甲冑に用いられたことに由来する文様です。毘沙門天は幸福や財産、勝運、知恵、長命などを与えてくださる神様です。

「毘沙門亀甲」は、亀に毘沙門天が加わり、より縁起が良いとされます。

 

毘沙門亀甲
「毘沙門亀甲」をイメージしたアレンジ模様です。亀甲繋ぎも部分的に用いています。

使用糸はCOSMO654番、COSMO653番、COSMO652番、COSMO185番、Anchor943番です。

この他、毘沙門亀甲を網目状に組み、六角形を表した「組亀甲」や、六つの雲を並べて六角形の亀甲を表した「六つ雲亀甲」、連続模様である亀甲文を部分的に用いた「破れ亀甲」、亀甲の中に壽の文字を入れた「亀甲寿」、亀文を入れた「亀甲亀花」、亀甲の中に鶴を入れた鶴亀文様などもあり、実に様々な派生文様がございます。

菱刺し猫のピンクッション

菱刺し猫ピンクッション
アレンジ模様「亀甲繋ぎ」を施した猫のピンクッションです。

サイズは横約8.5cm、耳の先からお腹の下までは約7.5cm、厚みは約2.7cm

お顔は布用の絵の具で描きました。

 

菱刺し猫ピンクッション
後ろになります。

パステル調の色みの美しさと、わたげの儚げな可愛らしさに惹かれ、こちらの綿布を合わせました。

 

菱刺し猫ピンクッション
菱刺し猫ピンクッション
菱刺し猫ピンクッション
使用糸はCOSMO766番、COSMO764番、COSMO762番、COSMO162番、COSMO163番、COSMO733番です。

 

菱刺し猫ピンクッション
お裁縫箱に入れた様子です。

猫柄が織り込まれた布で制作したハサミカバーを添えてみました。

 

菱刺し猫ピンクッション
猫の紫色と水色に、茶みのピンクのトルコ桔梗を添えますと、どこか朝焼けの色を連想します。

猫形のピンクッションは、針を刺すことをためらってしまいそうですが・・・、日々の手芸を見守ってくれる猫のピンクッションになります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

「亀甲」は、飛鳥奈良時代に日本へ伝えられてから、縁起柄として発達してきた文様です。

派生文様が多いことから、人々に愛され、広く用いられてきたことが伺えます。

今回は、菱刺しの地刺し模様で表した「亀甲」を何点かご紹介しましたが、「亀甲」は変形柄も多いだけ、アレンジの幅も広く自由であるように感じられました。

英語では蜂の巣に例えて「ビーハイブ・パターン」と呼びますが、「亀甲」は和風にも、どこか洋風にも見える不思議な文様に思えます。

「亀甲」を取り入れることで、吉祥的な意味の深さやデザイン的なおもしろさを感じることができるのではないでしょうか。

お付き合いくださいましてありがとうございました。

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