【心綴り】しろいたつ～月の森の青い夜～【南部菱刺し辰年イラスト】

南部菱刺しは、青森県の伝統工芸に指定される刺し子技法です。
月の森の青い夜、白いたつの子の物語を想い描き、絵と菱刺しで表現いたしました。白いたつの子の物語、龍雲の写真と共に綴ります。

地刺し模様

月は地刺し模様の「松笠模様」で表現いたしました。

「松笠模様」は松の実を文様化したものですが、どこか木にも感じられ、月の森のイメージで施しました。

あなただけの色

星のまたたきが音を持つほどの冴えた空気をわたる月の船

天をながるる星の川

天がおとす雪が雪面にふれる音

月光は新雪に伸ばす
冬木立の青い影

ぼく、お星さまだったみたい

月の森の木立のあわいからさす
光と影をおいかけてきたんだよ

梢の雪は月の粉

まつげにつもるは星の粉

ぼく、ちゃんとみどり色のたつになれるのかな

お月さまは何色？

しろ
きいろ
ももいろ
むらさき
みずいろ
あお
みどりいろ

心にいだくお星さまはね
あなただけの色だよ

玄の風がさらう雪の下

時は流れる

春へと向かい

青の風を想って

龍雲

夕刻、ふとお空を見上げると、龍雲が天を渡っておりました。

刻一刻と色と形をかえる、刹那のすがたです。

 

お付き合いくださいましてありがとうございます。