南部菱刺しは、青森県の伝統工芸に指定される刺し子技法です。平和を想い、菱刺しと水彩画を組み合わせて描いた象の作品のご紹介をしたいと思います。紫陽花の写真と共に綴ります。
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使用糸と模様
お耳に蓮の花をあしらい、草木染め糸と水彩絵の具を用いて、象さんを描きました。
右耳の立涌模様は紫陽花染の糸、背中の菱模様は藍染の糸、後ろ足の菱模様は蘇芳染の刺し子糸を用いました。
額縁は紫陽花染の糸を用いております。
地刺し模様は紫陽花をイメージしたまるみのある模様といたしました。
紫陽花染についてこちらで綴っております。

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平和への想い
風の中をずっと歩いていた
水の中をずっとただよっていた
くるくると回る水の渦の中で立ち止まっていた
期待、希望、憧憬、好奇・・・
この世界にはあまりにもたくさんの光にあふれていて、心が道に迷ってしまうこともありますね。
そこにあかりを灯すのは影だったのです。
いたみ、くるしみ、かなしみ、いさかい・・・
そのような現世の水から蓮が清らかな花を咲かせるのなら、意味のないことなどないのでしょうか。
長雨の中、心を癒すように紫陽花が花を咲かせるのなら、やはり意味のないことはないのでしょうか。
光があるところに影はあり
影があって光を知り
どんなに移ろっても変わらずにある本質
どのようなことにもきっとある本当の意味
人生を歩む上で纏わずにはいられない様々なものから、たとえそれらが見えにくくとも、見極められる感受性、心の瞳を大切にいられたら素敵なことですね。
紫陽花と蓮の花を纏う象さんに
万事うつろいゆく寂しさと、変わりゆくからこそ生まれくる願いと。
清らかで平和な世界への想いをたくしてみました。
流れゆく時の流れのはやさに心がおいてゆかれそうになりますが、その時その時の自然の美しさを心で感じながら過ごしたいですね。
お空が紫陽花色でした。
お付き合いくださいましてありがとうございました。
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