私たちは多くの色に囲まれて生活をしています。色は生活をより豊かにしてくれるものですが、色がもたらす心身への働きが、多くの研究者により報告されています。今回は、虹の七色、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の色の糸で施した菱刺し地刺し模様をご紹介しながら、虹の七色それぞれが与える心身への効果について綴ります。
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色で心身に労わりを
皆さまがお好きな色、気になる色は何色ですか。
普段から意識を向けやすい色を思い浮ばれた方、もしくは、今、あるいは最近、惹かれやすい色があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
色の好みや選び方は、性質的に好む場合と、その時々で必要なエネルギーを得ている場合とがあるのです。
尾てい骨から頭頂まで、身体の中心に沿い、「チャクラ」というエネルギーセンターが存在します。
主要なチャクラは第一チャクラから第七チャクラまで７つ存在するとされ、虹の七色、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫に彩られているといわれます。
尾てい骨の辺りにある第一チャクラは赤
下腹部の辺りにある第二チャクラは橙
みどおちの辺りにある第三チャクラは黄
胸の中心辺りにある第四チャクラは緑
喉の辺りにある第五チャクラは青
眉間の辺りにある第六チャクラは藍
頭頂にある第七チャクラは紫
その時に気になる色から、心身の状態を知ることもできますし、不調を感じる時、適切な色を取り入れることで、症状の改善に繋げることもできるのです。
菱刺しをしていますと、色選びは必ず行う過程ですので、普段から選びやすい色や、その時々で目に留まりやすい色を感じる機会が多いです。菱刺しを通して色に癒され、エネルギーを頂いていることを実感しています。
その色をイメージしたり、目を向けるように意識したり、お洋服等に取り入れることなどは、何気ない日常生活で行える色の取り入れ方です。
手芸などの創作活動をされる方は、色選びの際に、心や身体と相談しながら、その時必要な色を取り入れ、自らを癒してあげることもできるわけですね。
虹の七色、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫がそれぞれ心身にもたらす効果を、菱刺し作品と共にご紹介してゆきたいと思います。
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赤
地刺し模様です。
赤は、第一チャクラを彩る色です。
第一チャクラは尾てい骨の辺りに位置し、サンスクリット語では「ムーラーダーラ・チャクラ」と言います。
生命や本能に関わりのある、全ての基盤となるチャクラです。
赤が心身にもたらす効果
交感神経に作用し、アドレナリンを分泌させる。
心拍数を高め、血流の循環が良くなる。
血圧を上昇させる。
体温を上昇させる。
新陳代謝を高める。
食欲を増進させる。
時間の感覚を早める。
瞬発力を高め、作業効率が上がる。
体力・気力を高める。
橙
菱刺し模様「松笠」です。オリーブ染めの黄みの橙の色の糸です。
橙は、第二チャクラを彩る色です。
第二チャクラは下腹部辺りに位置し、サンスクリット語では「スヴァディシュターナ・チャクラ」と言います。
感情や、人生を豊かにする創造性に関わりのあるチャクラです。
橙が心身にもたらす効果
消化と排泄、心身の浄化を促す。
食欲を増進させる。
内分泌系を活性化する。
免疫力を高める。
心身に力を満たす。
心身の緊張をやわらげ、気持ちを前向きにする。
黄
地刺し模様「矢の羽」です。紅花染めの糸を使用しています。
黄は、第三チャクラを彩る色です。
第三チャクラは、みぞおち辺りに位置し、サンスクリット語では「マニプーラ・チャクラ」と言います。
自我の確立や自信に関わりのあるチャクラです。
黄が心身にもたらす効果
消化器系の働きを活発にする。
リンパ系を活性化させる。
神経を集中させる。
神経を活性化し、気力を高める。一方で、優しい黄色はリラックス効果がある。
緑
地刺し模様です。
緑は、第四チャクラを彩る色です。
第四チャクラは、胸の中心辺りに位置し、サンスクリット語では「アナーハタ・チャクラ」と言います。
愛や許し、思いやりに関わりのあるチャクラです。
緑が心身にもたらす効果
身体のバランスを整える。
心肺機能を整える。
代謝機能を整える。
アレルギーを軽減させる。
病原体や有害物を排除する。
鎮静効果がある。
緊張をほぐし、睡眠を促す。
筋肉を弛緩させるので、眼精疲労にもよい。
見やすい、目に優しい色でもある。
青
菱刺し模様「雉子の足」です。
青は、第五チャクラを彩る色です。
第五チャクラは、喉の辺りに位置し、サンスクリット語では「ヴィシュッダ・チャクラ」と言います。
自己表現やコミュニケーションに関わりのあるチャクラです。
青が心身にもたらす効果
副交感神経に作用し、「癒しホルモン」セロトニンを分泌させる。
血流を抑え、体温を下げ、炎症を緩和させる。
呼吸をゆっくり、深くする。
代謝をコントロールする。
神経を安定させる。
解毒、殺菌作用がある。
集中力を高める。
精神を安定させる。
藍
藍染めの糸で施した地刺し模様です。
藍は、第六チャクラを彩る色です。
第六チャクラは、第三の目（サードアイ）といわれる眉間の位置にあり、サンスクリット語では「アジナー・チャクラ」と言います。
第六感に関わりのあるチャクラです。
藍が心身にもたらす効果
神経を安定させる。
炎症を鎮静する。
解毒、殺菌作用がある。
血液を浄化する。
集中力が増し、直感力を高める。
紫
菱刺しの地刺し模様「三階菱」です。ログウッド染めの糸で施しました。
紫は、第七チャクラを彩る色です。
第七チャクラは、チャクラの中で、身体の最も上に位置し、サンスクリット語では「サハスラーラ・チャクラ」と言います。
霊性に関わりのあるチャクラです。
紫が心身にもたらす効果
体内のリズムを整える。
神経を安定させる。
健康状態を整え、治癒力を高める。
精神を安定させ、想像性や創造性、霊性を高める。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
心身へ様々な効果をもたらす色の力に、偉大さや神秘性を感じます。
惹かれる色は、自分自身を改めて知る、大切なメッセージかもしれませんね。
今回は菱刺し地刺し柄で綴りましたが、同じ模様でも、色合いにより、雰囲気の異なる作品となります。
模様と色の組み合わせにきまりはなく、無限ですが、「模様に似合う色」や「模様からイメージする色」を感じることがございます。模様と色との組み合わせも楽しんでいただければ嬉しいです。
色を通じ、ご自身を労わってあげてくださいね。
お付き合いくださいましてありがとうございました。
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