皆さまはどのような風景に安らぎを感じられますか。私は、緑色や青色などの自然と接する時、心身が癒される気持ちがいたします。これまで、前掛けやピンクッションなど、七時雨の自然より着想を得て制作した菱刺し作品を何点かご紹介していますが、今回は夏の終わりの七時雨の自然の風景をお届けしたいと思います。是非、七時雨の風を感じられながらご覧くださいませ。
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「七時雨」名前の由来
菱刺し作品制作を行う上で、自然から頂くイメージをとても大切にしています。自然にふれて心身を癒し、制作に臨むことで、より心の籠った作品となるように感じるのです。



岩手県の七時雨の自然も大切な癒しスポットのひとつです。
岩手県八幡平市、二戸市に連なる山々のひとつである七時雨山は新日本百名山や東北百名山に選ばれる名山です。
「七時雨」という美しい響きを持つその名前は「一日に七回もしぐれるほど天気が変わりやすい」ことに由来します。透明な雨の音や香りが浮かぶようですよね。
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雲の影が流れる場所
夜には一面に星が瞬く広い空、心身に沁み渡る澄んだ空気、植物が放つ緑色の香りなど、七時雨の自然は一度出会えば忘れられない美しさで溢れていますが、雲の影が大地を流れる様子もそのひとつではないでしょうか。
建物の多い場所や、人や車、電車などの往来が頻繁な場所では、なかなか雲の影を意識して生活することは難しいですよね。
七時雨山の麓に建つ「七時雨山荘」の他は、大空と山、森林、草原が広がるばかりのこの場所では、雲の影が大地を流れる様子に出会えるのです。
雲の影が大地を流れる風景を作り出すには、雲が流れるだけの強い風も必要なわけですから、場所と気候の自然条件が揃ってこそ生まれる景観なのですね。
わずか1分程の間でしょうか。
これほど雲が流れ、姿形を変えゆくのです。
大きな雲が流れてくると、草原全体が影に覆われるひと時もございました。
夏の終わりの七時雨
「七時雨山荘」横の白樺の群れです。
七時雨を訪れた9月の初めのこの日は、残暑の厳しい日でしたが、赤とんぼが舞い、夏より更に色彩が深まり始めた風景は、秋の訪れを感じさせました。
その一方で、重なり合う緑色が、日光を受けて輝く様子など、あちらこちらに夏の色が散りばめられているようにも思えました。

それでもやはり、ススキの穂の開き始めた様子や、銀色というより黄金色の色合いは、やはり秋色で、正しく夏と秋の間、そのような季節を感じさせる日でした。

ススキが作る影がまた、なんとも風情がありますね。
七時雨カルデラライン
このあたりには「七時雨カルデラライン」という道が走っており、行き来にはこの道を通ります。
「カルデラライン」という名前のとおり、七時雨山と周辺の田代平高原はカルデラ地形を形成しています。
車の行き来もほとんどなく、ただただまっすぐに伸びる道。のどかです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
少しでも七時雨の自然の風を感じていただけましたでしょうか。
菱刺し制作をしておりますと、悩みや疑問が生まれてくるものです。そのような時、自然はイメージを与え進むべき道を示してくれるので、いつも自然の尊さ偉大さを実感します。
人生の中で答えを探しても見つからない時もありますが、自然の流れに抗うことなく、身を任せることの大切さを知るようです。
これからも、時折、美しい自然のひとコマや、癒しスポットをお届けしてゆければと思います。
お付き合いくださいましてありがとうございました。
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